東大目線コラム

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センター試験なぜ受験しないといけないか

センター試験が今週末の19〜20日に実施されます。

しかし、なぜ大学受験生はセンター試験を受けるのでしょうか。

結論からいえば、センター試験共通一次試験)は即刻廃止し、入試は大学別で一度にすべきだと思います。

なぜならば、センター対策と二次試験対策をそれぞれ行うことは、受験生にとって、単に負担を増やしているだけだからです。

もっといえば、中高一貫校に比べて(地方)公立高校は学習進度が遅くて受験本番までに全課程を学習するのは厳しいのですが、センター試験対策をしなくてよくなることで、公立高校と一貫校との格差を埋めることができます。

センター試験がなければ予備校以外ハッピー

センター試験と大学別二次試験は、合格にとって重要な科目は重複しています。

大受験についていえば、センター試験だけで受験することになる科目は、理系にとっては地歴公民(社会)、文系にとっては理科のみで、英数国はセンター試験でも二次試験でも受験することになります。

本来はレベルの高い二次試験対策に時間を割いたほうがよいのに、センター特有の対策に時間を取られるのはセンター試験だけのための時間の使い方になり、受験生にとっては負担が増えるだけです。

また、大学教員はじめ、試験監督をする人たちのコストも馬鹿になりません。イベント(センター試験)のために教授たちの貴重な時間を誰がやってもよいセンター試験の監督に割くのは、時間の無駄です。

センター試験があって得をするのは予備校くらいでしょう。センター向けの講座を通常とは別に設けて、お金を稼ぐことができるからです。

大学側にとっても足切りができて二次試験の採点対象者を減らせるということもあるかもしれませんが、大学別の試験の段階で、一部マークシートの問題にして、一定程度の基準を満たしたかどうかで足切りをすれば十分でしょう。

センター試験は基礎学力テストではなくテクニック勝負

センター試験は基礎学力をはかるテストだと言われますが、果たしてそうでしょうか。

また、センター試験は良問が多いとよく言われますが、本当にそうでしょうか。

結論からいえば、センター試験は基礎学力テストではなくてテクニック勝負です。

特に数学と国語が顕著で、テクニックなしでは時間内に解ききって高得点を取ることは難しいのが現状です。

また、英語や理科・社会は二次試験対策をしていればセンター特有の対策はしなくてよいので、センター試験を重複して受験する必要性がそもそもありません。二次試験で十分に基礎学力もテストすることができるということです。

理系にとっての社会、文系にとっての理科は意味がない

センター試験でしか受けない科目が大事なんだ!という声もあるかもしれません。

しかし、理系にとっての社会、文系にとっての理科は、受験生にとっては"捨て科目"です。

センター対策本を1冊読み込んで対策すれば、合格に必要な点数は獲得できます。

しかも秋から対策しても十分に間に合い、一時的な暗記でなんとかなります。

こんなに受験生から軽んじられている現状のある科目をもって、センター試験が必要!というのは、コストパフォーマンスが見合わず、説得力がありません。

センター試験は不要

以上のようにセンター試験が必要である理由が見つかりません。

センター試験がなくても試験制度が回らなくなることはありません。

国立大学はセンターだけで受からず二次試験がありますし、私大受験はセンターを受ける必要はありません。

毎年恒例行事だからと制度を維持しようとするのは思考停止です。

こんな無駄なセンター試験は今すぐやめましょう。

2021年からの「大学入学共通テスト」も不要

なお、2021年以降にセンター試験から名前が変わる「大学入学共通テスト」も制度としては上記述べたことをそのまま言え、必要性はなく不要です。

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